補完稽古
先日、道場に通う数人の会員と、日頃の稽古ではじっくり出来ない
身体感覚を養うような稽古をしました。
通常の稽古はじっくりと型の本質的な身体の感覚や
動きを繰り返し練るだけの時間はなく、個々の日頃の自主的な
努力にまかせているのが現実です。
しかし、これではなかなか型のもつ意味や目的を正確に理解する
事はほとんどあり得ません。
そこで時々、古武術としての居合への研究心のある者で、
補完稽古を行っています。
先日は、正座の型「前」を最初に行い、この質的転換のための
感覚を味わう稽古を中心に行いました。
はじめて経験する者もおり、何が何だか解らない者もいましたが、
それでも日頃の稽古で自身が行っている「型」が、如何に形骸化
しているか、少しは感じられたと思います。
言葉では伝えきれない感覚をつかむというのは、とても大変な事ですが、
それでも稽古なしで習得する事など絶対にあり得ません。
本物志向というのは、いまだ見えない掴めない目標であっても、
ひたすら稽古を続ける好奇心や探求心が継続して求められるものです。
by yonagosinbukan
| 2019-10-24 22:28